近年行われているステルスマーケティングは、正確にはFUDの色合いが強いという話を聞き調べてみた
FUD( Fear, Uncertainty and Doubt、直訳すると「恐怖、不安、疑念」)は、販売、マーケティング、パブリック・リレーションズ、政治、プロパガンダで使われる修辞および誤謬の戦術の一種。
http://ja.wikipedia.org/wiki/FUDFUD は、競合相手が自分達のものより優れていて、しかも価格も安い、つまりは自分達の製品では太刀打ちできない製品が発売されるときに利用されるマーケティングのテクニックである。
具体的な事実でもって応酬できない場合に、不安による扇動が「ゴシップ筋」を通して、競合相手の売り込みに対し疑惑の影を投げかけ、競合相手の製品を使うのを思いとどまらせるのに利用されるのだ。
一般に、FUD は市場で大きなシェアを握る企業に用いられ、大体のところ「おい、今来た道を降りるのはリスキーだろうが。我々の製品に忠誠誓って、大衆にならえよ。我々の「まもなくリリースされる」バージョンはどんなものより優秀だよ」という意味である。
http://www.yamdas.org/column/technique/fuddefj.htmlなるほど。確かに近年ステルスマーケティングと言われているものそのままだ。
こういう定義があるのは知らなかった。
確かに、ある時からソニーのやり方は変わってきた。昔も6600万ポリゴンなど嘘は平気で付いていたが、近年のようにFUDと言われる感じではなかった。
昔と今では明らかに色合いが違う、ウォークマンのピンキー事件や映画ヤラセ批評のデビッド・マニング事件の頃はまだあくまで自社の製品を秘密裏にプッシュするという姿勢で、ステルスマーケティングの色合いが強く感じられる。
対して近年言われているステルスマーケティングは他社の製品のネガティブキャンペーンが中心になっている。
では何故か?まあFUDの説明を踏まえれば単純な話だろう
・PS~PS2の頃は絶対的なシェアを誇っていたためFUDなど行う必要がなかった。
・PSPやPS3でソニーは大幅にシェアを失った。PS3に関しては前世代(PS2)シェアトップからシェア最下位にまで一気に落ち込んだ。
・そして打開策が出せないまま逆転不可能なレベルまで他社とのシェアの差が広がってしまった。そういった状況に追い込まれたことで、自然と従来やっていたステルスマーティングからFUDの方向へと移り変わっていったってことだ。
本来なら例え遠回りでも製品で勝負する選択が一番正しいのだが、前世代シェアトップ(据置機)から一気にシェア最下位にまで落ちた焦りや、打開策が提示できない焦りなどからこういった手法に走ってしまったんだろう。
そしてものづくり企業としての足腰は弱り、今のソニーの弱体化に繋がっている。
今後、FUDがもの作り企業にとってどのような結果を導くかという良い教材にはなるだろう。
結果としては自社のものを作る力を奪い、企業を根元から腐らせることになる。
結局、もの作り企業は真剣にものを作ってなんぼである。
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